心理学

認知行動療法(CBT)のテクニックを日常に取り入れる

2024年8月2日 公開

毎日を過ごすなかで、ある出来事や行動が、気づかないうちに世界の見え方を少しずつ変えてしまうことがあります。それがストレスや自信のなさ、人の多い場所への不安といった、日々の暮らしに影響する心の不調につながると、少し厄介です。

でも、自分を責めないでください。これは誰にでも起こることです。幸いなことに、認知行動療法(CBT)のテクニックを毎日の生活に取り入れることで、暮らしは大きく良い方向へ変わっていきます。その方法を見ていきましょう。

CBTのなかでも効果的なテクニックのひとつが「3つのC」です。キャッチ(Catch)、チェック(Check)、チェンジ(Change)の3つ。まず気づかなければ自分の行動は変えられない、という考え方が土台にあります。実際の使い方を見ていきましょう。

キャッチ(気づく)

始めたばかりのうちは、一度にひとつの課題だけに絞るのがおすすめです。どこから始めるかは、これまでの経験によって人それぞれでしょう。よく取り上げられる課題には、たとえばこんなものがあります。

  • 他人を責める、あるいは自分だけを責める
  • いつも最悪の事態を想定する
  • ネガティブな面ばかりに目を向ける
  • 人生はいつも不公平だと決めつける
  • わずかな根拠だけで結論を出す

大切なのは、自分がその癖を出している瞬間に気づけるくらいまで、理解と練習を重ねること。そして、その癖が自分の幸福感にどう影響しているかを知っておくことです。

チェック(確かめる)

ここからは、その課題に正面から向き合います。チェックの段階では、自分にこう問いかけてみてください。

  • なぜ自分はこう感じているのだろう?
  • それは問題だろうか?
  • この考えは事実だろうか?

たとえば、人の多い場所で不安を感じるとき、頭のなかで自分を否定する言葉がささやいていることに気づくかもしれません。その不安は、こうして自動的に浮かぶ思考が直接の原因です。不安になる本当の理由があるのかどうか、自分に尋ねてみてください。もし見当たらないなら、その気持ちは役に立たない思考から生まれている可能性が高く、手を打つことができます。

チェンジ(変える)

最後のステップは「変える」ことです。CBTは、問題を正し、考え方のなかの誤りを取り除くことに重きを置きます。なぜそう感じるのかが分かれば、その気持ちと理性的に向き合えます。たとえば、こんな言葉を用意しておきましょう。

「不安になったのは、自動的に浮かんだネガティブな考えのせい。今この瞬間、不安になる理由はどこにもない。」

同じ状況になるたびに、この言葉を繰り返してみてください。続けるうちに気持ちがほぐれ、ネガティブな考えは意識できる、扱えるものへと変わり、少しずつ減っていきます。

まとめ

ひとりでCBTを実践するときの基本は、3つのCです。まず、変えたい考えや行動を見つける。次に、自分に適切な問いを投げかける。そして最後に、その考えと理性的に向き合う。練習を重ねて理解と技術が育ってきたら、ほかの認知のゆがみにも目を向けてみてください。認知のゆがみについてもっと知りたい方は、このテーマをまとめた記事集をご覧ください。

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