「ムードトラッカー」という言葉を、どこかで耳にしたことがあるかもしれません。同僚や友人から、あるいはメンタルヘルスに関わっている誰かから。この記事では、ムードトラッカーとは何なのか、そしてなぜ使ってみる価値があるのかをご紹介します。
ムードトラッカーとは
ムードトラッカーとは、自分が今どう感じているかを記録しておくための仕組みのことです。アナログでもデジタルでもかまいません。カレンダーでも、ただの紙切れでも記録はできますが、デジタルのサービスを使うことを強くおすすめします。その理由は後ほどお話しします。ふつうはスマイリーマークや1〜10の数値といったスケールを使って、その日の気分を表します。これを習慣にしていくと、自分の気持ちが時間とともにどう移り変わっていくのかが、はっきりと見えてきます。たとえば、月曜日はとても調子がいいのに、週の終わりが近づくにつれて気持ちが平坦になっていく、といったことに気づくかもしれません。1年単位で見れば、冬よりも夏のほうが自分に合っている、という発見もあるでしょう。
気分を記録するいちばんいい方法
では、ムードトラッカーをいちばん活かせる使い方とは、どんなものでしょうか。おすすめは、1回の記録をとにかくシンプルに保つことです。いわば1分足らずで「さっと入って、さっと出る」くらいがちょうどいいのです。そうすれば、記録を始めるハードルはずっと低いままでいられます。
とくに、何かを強く感じたときには、ぜひ記録してみてください。たとえば、いい気分で仕事を終えたときや、プレゼンを前に緊張しているとき。あわせて、当てはまるときには「そのとき何をしていたか」も添えておくのがおすすめです。これはとても価値のあるデータになります。自分がなぜそう感じているのか、その原因が見えてくるからです。たとえば「最高の気分。ケーキを焼いたところ」。あるいは「気持ちが沈んでいる。確定申告を終えたばかり」といった具合です。
こうした短い記録の価値は、月末や年末になって一気に積み上がります。たとえばLuciなら、それぞれの活動が自分の気分にどう影響してきたかを、はっきりと確認できます。お菓子作りは少しだけ幸福度を上げてくれる(+0.2)けれど、デートはむしろ幸福度を下げている(-1.2)——そんな発見があるかもしれません。さらに、その月の平均的な気分もひと目でわかります。そこから生活に少しずつ変化を加えて、それが全体の気分をどう変えていくのかを追いかけていけるのです。
上手に続けるコツ
ムードトラッカーが幸せを見つける助けになる、と感じていただけたでしょうか。ここからは、心の健やかさに気づいていくための「やってみたいこと」と「しなくていいこと」をいくつかご紹介します。
こまめに記録しましょう 1日のなかで気づいたときに、気分を書き足していきましょう。平均が崩れるとか、データが濁ってしまうとか、心配はいりません。よくできたムードトラッカーなら、平均は自動で計算してくれます。
決して不安にならないでください 自分に関するデータをすべて目にするのは、少し怖いことかもしれません。でも、心配はいりません。そこに落ち込みが見えたとしても、それはある時点の記録にすぎず、これから良くしていけるものです。感情はあなた自身のものです。ムードトラッカーを使って変わるのは、それに気づけるようになり、変化を追えるようになるということだけ。一緒に、前向きなものを見つけていきましょう。
変化を起こしてみましょう 幸福度を記録することが生活の一部になったら、ぜひ何かを変えてみてください。ストレスの元になるものはできるだけ減らし、うれしい瞬間はできるだけ増やしていく。もしかしたら、仕事が本当に——本当に、心の底から——自分をすり減らしていると気づくかもしれません。もしそうなら、可能な範囲でキャリアを変えることも考えてみてください。もちろん変化はいつだって怖いものですし、いつでもできるとは限りません。それでも、いちばん幸せな人生を生きられないままでいることも、同じくらいもったいないことなのです。
ツールを頻繁に変えないようにしましょう よいムードトラッカーとは、使いやすく、自分に合っているもののことです。これだと思えるものが見つかったら、できるだけ使い続けてみてください。いちばん避けたいのは、記録があちこちに散らばってしまうこと。使い心地がよく、安心して預けられて、開発が続いているもの——つまり、あなたと一緒に育っていけるものを選びましょう。
以上です。ムードトラッキングを試してみようかな、と思っていただけたならうれしいです。幸せであること、心が健やかであることには、意識的な取り組みが欠かせません。一緒にやっていきましょう!
