「去年の 3 月はどうでしたか」と尋ねても、返ってくるのは肩をすくめる仕草でしょう。1 年は頭に収めるには大きすぎるので、私たちはそれをいくつかの出来事に圧縮して、残りを手放してしまいます。それを色の面に変えると、一瞬で読めるようになります。季節の移り変わり、しんどかった区間、そして何も起きなかったから記憶が捨ててしまった、まったく悪くない日々の長く静かな連なり。この習慣はバレットジャーナルの人たちから始まりました。新しいノートの 1 ページ目に、手でグリッドを描いていたのです。Luci は記録に合わせて埋めていきますが、発想は彼らのもので、とても良い発想です。
最初の 1 年で、みなさんが見つけるもの
繰り返し現れるものが 3 つあります。ひとつは季節。光と一緒に動いていきます。多くの方が半ば予想しつつ、実際に並べて見ると、それでも心を動かされます。もうひとつは、ほかより決まって色の淡い曜日。行を横に読むのではなく、列を縦に読んでいくと見つかります。それがどの曜日なのかは、たいてい意外な結果になります。そして、単発の日ではなく連なり。同じ段のマスが 4 つ、5 つ、6 つと続く区間です。ひどい 1 日は、そのときに感じるほど興味深いものではありません。考えてみる値打ちがあるのは続いた区間のほうで、しかもその只中にいるあいだは、ほとんど見えないのです。
グラデーションとして読める色を
グリッドがひと目で読めるのは、色がひとつの軸に沿って並んでいるときだけです。暖色から寒色へ、暗いほうから明るいほうへ、くすんだ色から鮮やかな色へ。よくある最初の試みは、悪い日は赤、悲しい日は青、良い日は黄、最高の日は緑。互いに関係のない 4 色は 1 年を紙吹雪に変えてしまい、読むたびに凡例を確かめることになります。そして凡例が要るグリッドは、やがて開かなくなるグリッドです。実用的な注意が 2 つ。両端に赤と緑を置かないでください。男性のおよそ 12 人に 1 人は確実には見分けられず、その方にとってあなたのグリッドはのっぺりした壁になります。そして最高の日に純白を使わないでください。空白のマスと輝かしいマスが見分けられなくなります。どの日を記録しそびれたかが見えることは、このグリッドの価値の半分なのです。
紙もいまだに、とても良いものです
手でマスを塗る楽しさは本物です。それがあってこそ習慣が続くのなら、紙のほうが良い道具です。12 列と 31 行を引いて、上に月、横に日付を。ドット方眼のノートで 1 ページ半ほど使えば、じゅうぶん見える大きさのマスになります。ノートにできない唯一のことは、そのデータでさらに何かをすることです。しんどかった 2 週間を美しく見せてはくれますが、その 2 週間が何が違ったのかを突き止める手助けはできません。取り引きはそれだけのことで、多くの方にとっては、いまも紙のほうが勝ちます。
こんな方に
埋めるものではなく、眺めるものがほしい方へ。
バレットジャーナルをつけている
すでに手で描いたことがあるかもしれません。アプリで持つのは素直な取り引きです。ペンでマスを塗る楽しさは手放しますが、その色に何が共通していたのかも教えてくれるグリッドが手に入ります。両方やっている方もたくさんいますし、それでまったく構いません。
数字が響かない
平均 6.8 は、読んですぐ忘れてしまう事実です。色の塊は、見終わる前に反応してしまうものです。グラフに気持ちが向いたことがないなら、まずはこの画面から始めてみてください。同じデータが、まったく違う仕事をしています。
ある特定の 1 年を残しておきたい
新しい土地での最初の 1 年、治療の 1 年、大切な人を失ったあとの 1 年。そういう年は記憶によってひとつの感情に押しつぶされます。たいていは、その年が終わったときの感情に。グリッドはその形を残してくれます。終わり方が上書きしがちな、良かった区間も含めて。
よくある質問
年の途中から始めてもいいですか?
はい、ほとんどの方がそうしています。途中までのグリッドもグリッドですし、いちばん大事なパターン(曜日のリズム、似た日の連なり)は 2 か月ほどで見えはじめます。8 月に始めたグリッドは、年が明ける頃には 5 か月ぶん入っています。始めなかったグリッドより 5 か月ぶん多いということです。
色は何色くらい使えばいいですか?
ふつうは 5 色です。面白みが出るだけの幅があり、今日は 6 か 7 かと悩まずに 1 秒で選べるだけの少なさでもあります。3 色では粗すぎて何も見えず、10 色では毎晩の選択が作業になってしまいます。
1 日に何度も記録したら?
Luci はその日を平均してひとマスにします。紙のグリッドとまったく同じです。
1 年より長く見られますか?
はい。ひと月、ひと季節、1 年、あるいは記録したすべて。2〜3 年かけて形になるパターンもあり、それは 1 年の中では見えません。
Year in Pixels にわからないことは?
「なぜ」です。「いつ」は正確に、そして美しく見せてくれますが、2 月のあの 2 週間が何が違ったのかは知りません。グリッドは問いが始まる場所であって、答えが出る場所ではありません。そのためにタグと統計があります。